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高階層に住むと寿命が延びるのは本当?

タワーマンションが初めて日本で実用化されたのは、1971年とされています。
一部のハイクラス層のニーズだけに対応していたこともあって、疫学的統計調査に基づいた健康面への影響などについての調査資料などが権威ある研究機関から公開されていることは無かったようです。

そのためタワーマンションに代表される高層建築物で長期間生活を継続した場合の、健康面への影響については不明な部分が多く、今後の研究による解明が待たれるところです。
とはいっても高階層は人間がこれまで長期間にわたり生活した経験は少ないことから、低層住宅などが一般的だった日本のマンションシーンにおいても、根拠(エビデンス)に基づいた実証的な研究による解明が必要と言えます。

ある見解によると高層階層に住むと、寿命が延びるとされています。
この見解の根拠には、どのような理由があるのでしょうか。

大気汚染の原因物質になっている窒素酸化物やPM2.5などは、大気高くに偏西風などにのって中国大陸から運ばれてきます。
大気汚染物質は、質量をもっているので地表に降り注ぐことになるため通行人なども影響をこうむる訳です。
これにひきかえ、高階層では常に強い大気の流れがあり、大気汚染物質が滞留することは想定されないので、大気汚染物質による影響を軽減することが可能になっています。

また低層住宅では自動車などの騒音被害なども深刻化する傾向があるようです。
自動車が数多く行き交うことは大気汚染物質に暴露されることで肺機能などへの悪影響も懸念されます。
時には騒音によるストレスを原因にしたうつ病や、肺気腫や喘息・肺ガンなどの深刻な健康被害のリスクを高まるため、低層マンションでは対策を検討する必要性に迫られる訳です。

他方で高階層のタワーマンションでは、100mほどの高さでも10ヘクトパスカルほどの気圧低下をもたらすことが研究で明らかにされています。
この程度の威圧変化は台風や雨天時にも経験されるレベルなので、一般的には健康被害のリスクは少ないと考えられているのです。
しかし気圧変化に敏感な体質の人がいるのも事実で、流産のリスクがたかくなったり精神的バランスを崩して自殺念慮が強くなる傾向があることも、経験的に知られるようになっています。

高階層では大気汚染のリスクが小さく、肺ガンになるリスクが低くなると言うのは根拠がありそうです。
他方で流産や自殺リスクなどがどの程度の確率で発生するのかエビデンスのある影響も乏しいので、高階層に居住することが寿命にどれほどの影響を与えるのかは、不明な部分が多いのが現状です。